過去の体験学習

過去の体験学習

年度 平成7年度
日付 平成8年3月19日(火)~20日(水)
概要


[代数] 『結び目と多項式』
竹内光弘


[幾何] 『柔らかい幾何(トポロジー)学入門』
加藤久男


[解析] 『確率で考える,確率を考える』
神田護


[情報] 『それってトウケイ?』
狩野 裕





平成8年3月19日(火)

 9:30-- 9:50 受付

10:00--10:30 学長特別講話

10:30--12:00 講義『結び目と多項式』竹内光弘

12:00--13:00 昼食

13:00--14:00 学内施設見学

14:00--15:30 講義『柔らかい幾何学(トポロジー)入門』加藤久男

15:30--17:00 受講生・教官による談話会


3月20日(水)

8:30-- 8:50 受付

9:00--10:30 講義『確率で考える,確率を考える』神田 護

10:30--12:00 講義『それってトウケイ?』狩野 裕

12:00--13:00 昼食

13:00--14:40 本学学生による学生生活体験談

14:40--16:00 まとめ

年度 平成6年度
日付 平成7年3月20日(月)~21日(火)
概要


[代数] 『方程式の解法と群(代数学入門)』
森田 純


[幾何] 『曲面とその曲率』
伊藤光弘


[解析] 『円周率πの計算』
若林誠一郎


[情報] 『コンピュータは因数分解をどう行うのか?』
佐々木建昭




平成7年3月20日(月)

 9:30-- 9:50 受付

10:00--10:30 木村達雄 教授『数学雑談』

10:30--12:00講義『方程式の解法と群(代数学入門)』森田 純

12:00--13:00 昼食

13:00--14:00 学内施設見学

14:00--15:30講義『曲面とその曲率』伊藤光弘

15:30--17:00 受講生・教官による談話会


3月21日(火)

 8:30-- 8:50 受付

 9:00-- 9:30 学長特別講話

 9:30--11:00講義『円周率πの計算』若林誠一郎

11:00--12:30講義『コンピュータは因数分解をどう行うのか?』佐々木建昭

12:30--13:10 昼食

13:10--14:40 本学学生による学生生活体験談

14:40--16:00 まとめ

年度 平成5年度
日付 平成6年3月21日(月)~22日(火)
概要


[代数] 『方程式とガロアの理論』
木村達雄


[解析] 『作用素の指数関数』
村松壽延


[情報] 『集合論帝国主義』
本橋信義


[幾何] 『微積分と等周問題』
高橋恒郎



 

 

平成6年3月21日(月)

 9:30-- 9:50 受付

10:00--10:20 江崎玲於奈学長特別講話『トンネルへの長い旅路』

10:30--12:00講義『方程式とガロアの理論』木村達雄

12:00--12:40 昼食

12:40--14:10 学内施設見学

14:10--15:40講義『作用素の指数関数』村松壽延

15:40--17:00 受講生・教官による談話会


3月22日(火)

 8:30-- 8:50 受付

 9:00--10:30講義『集合論帝国主義』本橋信義

10:30--12:00講義『微積分と等周問題』高橋恒郎

12:00--13:00 昼食

13:00--14:30 本学学生による学生生活体験談

14:30--16:00 まとめ

年度 平成30年度
日付 2018年8月10日(金)
概要

「整数に関する有名な問題」 金子 元 先生

 整数は、数の中でも最も基本的なものです。特に、0以上の整数は算数において最初に学習されます。しかしながら歴史上の観点から見ると、整数は数千年もの間多くの数学者により研究され続けています。一見すると簡単な対象に見える整数について、まだわかっていないことが多いというと、驚かれるかもしれません。この体験学習では整数に関して、歴史上有名な問題を紹介したいと思います。特に、17世紀のフランスの数学者であるフェルマーが提案した問題についてテーマとして扱い、手計算を通じて整数論の考え方を学びます。
 歴史上、整数論に関して記述のある文献として、ディオファントスが書いた「算術」(3世紀に書かれたといわれています)が重要です。フェルマーはこの本を読み、独自の研究を進めました。彼は自分が得た結果に関する48個ものメモを証明なしで本の余白に書きました。この余白の中には「フェルマーの最終定理」と呼ばれる大変難しい問題もあります(問題が解かれるまでに、約360年もの年月が要されました)。フェルマーの最終定理以外の有名なメモとして、整数の平方数の和に関する問題があります。例えば、5=1×1+2×2のように、5は2つの平方数(1×1と2×2)の和で表すことができます。一方、3は二つの平方数の和で表すことができません。フェルマーは、素数について、平方数の和で表すことができるための条件を見つけました。本講演では、この条件について考察をします。
 平方数の和に関する上記の問題を解くためには、整数に関する割り算の余りが重要な役割を果たします。整数に関する割り算の余りは、小学生の時に習ったと思います。体験学習では、整数で割った余りを通じて、剰余環と呼ばれるものを紹介します。剰余環という言葉は難しそうに聞こえるかもしれませんが、本質的には整数を割った余りを記述したものです。この概念は、現代数学においても重要です。
 また、体験学習では上記以外にも様々な有名な問題を紹介したいと思います。整数は身近で扱われているにもかかわらず、未知の部分も多く、魅力的なものです。さらに整数論で学ぶ技法は、整数以外の対象への応用も持ちます。例えば、整数で割った余りについては、暗号理論など情報理論への応用があることが知られています。


プログラム
8月10日(金)第1エリア1E401
9:30     受付開始
10:00~11:30 講義と演習  「整数に関する有名な問題」  講師: 金子 元 助教
11:30~13:30 昼食 昼休み
13:30~15:00 講義と演習  「整数に関する有名な問題」  講師: 金子 元 助教
15:10~16:20 懇談会・修了セレモニー

年度 平成29年度
日付 2017年8月7日(月)
概要

「無限を数える」 竹内耕太 先生

数学の一番の基本は数を数えるということかもしれません。例えば小学校で初めて足し算をならったとき、かごの中に2つのりんご、箱の中に3つのみかんが入っている図を見て、全部で何個になるか「数えた」のではないでしょうか。
 ではもし箱の中に無限個のモノが入っていたら、それを数えるということはいったいどういうことだと考えたらいいのでしょうか?無限個のモノが2グループあったとき、どちらのほうが沢山あるか決めることは出来るのでしょうか?
 この問題は19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍した数学者ゲオルグ・カントールが考えた集合論と深いかかわりがあります。集合論は、数学に出てくる数や図形といったものがもつ「大きさ」「計算規則」「形」といった様々な属性を忘れて、それらを単なる点や点の集まりだと捉えてその性質を調べる理論です。例えばりんごとみかんの例では、「りんご or みかん」「箱 or かご」ということを無視して個数を数えているのです。
 有限の世界では「モノの数」は普段の日常のイメージ通りの法則に従っていますが、無限の世界を扱うようになると途端にとても不思議で面白い現象が沢山みつかります。以下のクイズを考えてみてください。

  1. 二本の実数の数直線I、Jを想像してください。Iから整数点を、Jから有理数点を取り除きます。その後、それぞれ一方から取り除いた点を他方の数直線に開いた穴に適当に一つずつはめ込みます。点を過不足無く使い、数直線I,Jが元通り復元されるようなはめ込み方を考えてください。
  2. 次のような操作を見つけてください:円周Sを二つの集合A,Bに分割し、Aから点を100万個取り除きます。点が取り除かれたA,Bを形を保ったまま適当に動かして(平行移動、回転など)組み合わせるともとの円周Sが復元されます。
  3. xy平面の原点, (1,0), (1,1), (0,1)を頂点に持つ正方形Aを考えます。Aの内部の点(a,b)でa,bがともに有理数の点は穴が開いているとします。今、一辺の長さが0.5の正方形の紙Bを考えます。はさみでBから複数の長方形(大きさは様々でよい)を順に切り出しそれらをAの上に適当に貼り、Aの穴が全部隠れて見えなくなるようにしてください。(有限個の長方形では不可能ですが・・・)

この体験学習では、ものを数えるということを一から考え直すことによって無限個の対象を扱う方法に触れ、その不思議を実感してもらいたいと思います。無限を自由に想像できるようになったときあなたの見えている世界はもっと奇妙で豊かなものになるでしょう。


プログラム
8月7日(月)総合研究棟B112
9:30     受付開始
10:00~11:30 講義と演習「無限を数える」 講師:竹内耕太 助教
11:30~13:30 昼食 昼休み(学食等にご案内します.昼食代を持参して下さい.)
13:30~15:00 講義と演習「無限を数える」 講師:竹内耕太 助教
15:10~16:20 懇談会・修了セレモニー(修了証をお渡しします.)