新着情報
数学域談話会(7月20日)
7月の談話会を以下のように企画しています.
興味のある方はぜひご参加ください.
日時 :7月20日(木)15時半~17時
(15時からティーパーティー)
場所 : 自然学系棟 D棟 509
講演者: 桑山 秀一氏(筑波大学 生命環境系)
題目:細胞集団運動におけるソリトン現象の発見
数学域談話会(6月1日)
今年度はじめの 数学域談話会を 以下のように企画しています.
ぜひご参加ください.
日時: 6月1日 15時半~17時(15時よりティーパーティー)
場所: 自然学系棟 D棟 509
講演者: 筧 知之氏 (筑波大学数理物質系数学域)
題目: 平均値作用素について
幾何学特論II 開講のお知らせ
日時: 7月12日(水)10時~ 7月14日(金)
場所: 自然系学系棟D814
講師:中西 敏浩 教授(島根大学大学院総合理工学研究科・数理科学領域)
講義題目:双曲幾何からのタイヒミュラー空間論入門
講義概要:この講義は双曲幾何学の手法によるタイヒミュラー空間論の概説である。前半では,双曲幾何が展開する双曲空間の定義とそのポアンカレ・モデルやクライン・モデルの紹介し,続いて等長変換(メビウス変換)の性質と等長変換群の離散部分群を扱う。後半は,双曲三角法の基本事項や双曲多角形の合同類について説明した後,双曲曲面の変形空間であるタイヒミュラー空間を導入する。タイヒミュラー空間論が及ぶ範囲は広いが,とくにフェンチェル・ニールセン座標などの大域座標系やマクシェーン恒等式などを中心的話題として取り上げる。
TWINS履修登録期間:5月23日(火)~7月7日(金)
世話人: 相山
トポロジーセミナー(2017/04/27)
場所:筑波大学自然系学系D棟D814
講演者:伊敷喜斗 氏 (筑波大学 数理物質系)
講演題目:Quasi-symmetric invariant properties of Cantor metric spaces
アブストラクト:For metric spaces, the doubling property, the uniform disconnectedness, and the uniform perfectness are known as quasi-symmetric invariant properties.
We say that a Cantor metric space is standard if it satisfies all the three properties; otherwise, it is exotic.
For instance, the middle-third Cantor set is standard.
In this talk, we discuss our constructions of exotic Cantor metric spaces for all the possible cases of satisfying each of the three properties or not.
Our constructions enable us to classify Cantor metric spaces into eight types with concrete examples.
The David-Semmes uniformization theorem tells us that standard Cantor metric spaces are quasi-symmetric equivalent.
In this talk, we conclude that there exist at least two exotic Cantor metric spaces of the same type that are not quasi-symmetric equivalent to each other.
Moreover, for each of all the non-uniformly disconnected types, there exist at least aleph one many quasi-symmetric equivalent classes of Cantor metric spaces of such a given type.
As a byproduct of our study, we state that there exists a Cantor metric space with prescribed Hausdorff dimension and Assoud dimension.
解析セミナー Jean Vaillant氏
解析セミナー 廣惠一希 氏
日時: 平成29年2月8日(水) 15時30分 — 17時
場所: 筑波大学 自然系学系 B棟 B718室
(同じ週に学類向け集中講義を行いますので通常の部屋から変更します)
講演者: 廣惠一希 氏(城西大学)
題目: 線形常微分方程式のアクセサリーパラメーターを巡って
概要:
Fuchs型常微分方程式の大域解析学においてEuler型の積分表示解は古典的に
大きな役割を果たしてきた.このEuler型の積分表示解を微分方程式が持つ
ための条件を決定づけるのがKatz-大久保の定理といえる.
すなわちRiemann球面上のFuchs型既約微分方程式がEuler変換によって一階
の方程式に変形できるための必要十分条件を微分方程式が「アクセサリーパ
ラメーターを持たない」という条件で決定したのが上記の定理である.
この定理によってEuler型の積分表示解をもつFuchs型微分方程式のクラスが
決定されたことになる.ではこの枠組みの外にある方程式,つまりアクセサ
リーパラメーターを持つ方程式やFuchs型ではない方程式の大域解析学はどの
ように扱えばよいのか?
この問題に対する一つのアプローチがKac-Moodyルート系の組み合わせ論や
箙の表現論や平面代数曲線の芽の特異点論等を通して近年急速に進展しつつある.
こうした研究の概要について講演者の結果も交えつつ最近の発展と今後の課題に
ついてお話ししたい.
世話人: 桑原 敏郎 (kuwabara-at-math.tsukuba.ac.jp)
数学域 談話会
日 時: 12月 22日(木) 15時30分~17時 (15時からティータイム)
場 所: 自然学系棟D棟 509 教室
講 演 者:植田 一石 氏 (東京大学 数理科学研究科)
題 目: Grassmann多様体上の完全可積分系とミラー対称性
概 要:
Grassmann多様体は複素幾何やシンプレクティック幾何学が表現論と交差する重要な対象であり、数学の進歩とともにその研究は深化を繰り返している。この講演では、Gromov-Witten不変量や量子コホモロジー、ミラー対称性、完全可積分系、クラスター代数などとGrassmann多様体の関係の一端を紹介したい。
数理物質融合科学センター 第6回 数理連携サロン
日時・場所
2016年12月5日(月) 15:15~17:15
筑波大学第一エリア 自然系学系D棟 D509セミナー室
プログラム
15:45~15:45
「大規模固有値解析エンジンの開発とそのシミュレーション・データ解析への応用」
「限量記号消去を推論器とする数学入試問題の自動解答器」
「大学入試の数列問題を解く自動推論アルゴリズム」
お問い合わせ先
シンポジウム「International Symposium on Statistical Analysis for Large Complex Data」
科学研究費補助金 基盤研究(A) 15H01678 (平成27年度~31年度)
「大規模複雑データの理論と方法論の総合的研究」研究代表者: 青嶋 誠
学術研究助成基金助成金 挑戦的萌芽研究 26540010 (平成26年度~28年度)
「ビッグデータの統計学: 理論の開拓と3Vへの挑戦」研究代表者: 青嶋 誠
による国際シンポジウム
「International Symposium on Statistical Analysis for Large Complex Data」
世話人: 青嶋 誠 (筑波大学)、イリチュ美佳 (筑波大学)、矢田 和善 (筑波大学)
日 時: 2016年11月21日 (月) ~ 24日 (水)
場 所: 筑波大学自然系学系棟D棟 D509 (筑波キャンパス内)
内容・目的や懇親会などの最新情報は、下記サイトでご確認下さい。
http://www.math.tsukuba.ac.jp/~aoshima-lab/jp/symposium.html
プログラム:
http://www.math.tsukuba.ac.jp/~aoshima-lab/workshop_detail.html
数学特別セミナー(金久保 有輝 氏)
日時:2016年11月4日 (Fri) 15:30 ~ 16:30
場所:自然系学系D棟814号室
タイトル:Cluster variables on double Bruhat cells of classical groups and crystal bases
アブストラクト:古典群 $G$ (=$SL_{r+1}(\mathbb{C})$, $SO_{2r+1}(\mathbb{C})$, $Sp_{2r}(\mathbb{C})$, $SO_{2r}(\mathbb{C})$) の部分群やセルを適当に選ぶと, それらの上の座標環は, クラスター代数という代数構造を持つことが知られている. 例えば冪単部分群 $N$ ($=$ $G$ の元で, 上三角行列からなるもののなす群) を考えると, 座標環 $\mathbb{C}[N]$ は, 双対標準基底と呼ばれる重要な基底を持ち, これは「適当な2つの基底を掛け算すると, 他の基底の二項和になる」という組み合わせ論的な性質を持っている. %標準基底は, リー環 Lie$(G)$ や, その量子群の表現論の中で生まれた基底である. 一方, $G$ は $G^{u,v}$ という2つのワイル群の元 $u$, $v$ でパラメトライズされるセルに分割される. 座標環 $\mathbb{C}[G^{u,v}]$ を考えると, こちらにも双対標準基底と似た性質を持つ生成元が構成される. そこで, Fomin, Zelevinsky の両氏は, リー環論や座標環理論の中で重要なこれらの生成元の性質を抽象化し, クラスター代数 (cluster algebra) を導入した. 即ち, 上で述べたような組み合わせ論的な生成元を, クラスター変数 (cluster variables) と呼び, そのような生成元を持つ代数のことをクラスター代数と定めたのである.
最近, 上智大学の中島俊樹教授との共同研究で, 座標環 $\mathbb{C}[G^{e,v}]$ におけるクラスター変数と, 量子群の表現論の中に現れる結晶基底 (crystal base) との関係が明らかになった. 結晶基底は、量子群の表現の構造を大まかに明らかにしてくれる骨組みのようなもので, Young盤や paths, そして Laurent 単項式など, 様々な方法で書き表される. それらの豊富な表示方法によって, 表現の構造を組み合わせ論的に調べることができるようになるのである. 本講演では, 具体例を交えながらいくつかの用語を解説し, 主結果を説明する.