数理の交差点

第4回 数理の交差点

 

下記の要領で「第4回 数理の交差点」を開催することになりましたので、お知らせいたします。

数理の交差点は、研究内容やセミナー情報を共有することで数学域とシステム情報系4域との交流を目的としたセミナー形式の集会です。皆様奮ってご参加ください。

日時:     2024年3月28日(木) 14:00 -- 16:00
開催形式:  対面・Zoom ハイブリッド(状況次第でオンラインのみ)
対面開催地: 筑波大学 筑波キャンパス 総合研究練 B 棟 1 階 0110 室(公開講義室)
       〒 305-8571 つくば市天王台1-1-1

Zoomでの参加をご希望の方は下記URLからミーティング登録をお願いいたします。
https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZAtfu-urTMjH93qXxUESujgFvholkkXfhjE
※登録には名前・メールアドレス・会社名/学校名・役職 (学年) が必要です。

3月28日(木)

14:00 -- 14:10  開会

14:10 -- 14:50  塩谷真弘(数学)
       「数理論理学の交差点 巨大基数と強制法が出会ったら」

公理的集合論は,数学の統一的基礎を与える,という(ある意味,哲学的な)動
機から導入されました.しかし,Cantor の連続体仮説の独立性を確立したGodel と
Cohen の業績以降,集合論研究のあり方は一変し,集合論のモデル自体が研究対象
となりました.本講演では,Godel が将来の研究に期待した巨大基数の概念とCohen
が開発した「外部」モデルの構成法としての強制法を組み合わせた研究の一端をご
紹介したいと思います.

15:10 -- 15:50  福井和広(情報工学)
       「部分空間セットの幾何と機械学習」

顔画像パターンなどが形成する高次元ベクトル空間と長年対峙していると,あ
る種の宇宙空間として感じられ,自分なりの捉え方が形成されくる.講演者の研究
の主な道具立ての一つは,ベクトル空間における部分空間である.数学的には単純
で面白みがないように見える部分空間の概念も,実現象に照らし合わせて考えると,
興味深い研究対象となり,色々と面白い特性が見えてくる.例えば,任意照明下の
正面顔の見え方は低次元の部分空間の中に含まれるということは,その代表的な事
例であろう.このように機械学習における部分空間には数枚の画像から物理的に決
まる確定的な部分空間と,多数のデータから統計的に決まる部分空間がある.実は
この辺りは明確に意識されていない場合が多いように感じる.また部分空間セット
を扱う場合はグラスマン多様体を導入すると便利であるが,ベクトル空間において
も,差分ベクトルの多次元化である差分部分空間や,その拡張である一般差分部分
空間など,クラス識別に有効な面白い幾何が現れる.講演ではこれらについて紹介
したい.

15:50 -- 16:00  閉会

 

委員:

八森正泰(社会工学)
佐野良夫 (情報工学)
高安亮紀 (知能機能システム)
金川哲也 (構造エネルギー工学)
秋山茂樹 (数学)
坂本龍太郎 (数学)
三原朋樹 (数学)

 

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