新着情報

微分幾何セミナー: 伊藤健一氏(6/5)


日時: 2012年6月5日(火) 15:15~16:45
講演者: 伊藤健一 (筑波大学)
タイトル: Absence of embedded eigenvalues for the Schrödinger operator on manifold with ends

概要:
増大するエンドを持つ多様体上のSchrödinger作用素に対し,ある臨界値より大きな$L^2$-固有値が存在しないことを示す.この臨界値はエンドとポテンシャルの遠方での振る舞いから計算され,典型的な例では連続スペクトルの下限に一致する.エンドの形状に関する仮定をある凸関数の存在で抽象的に定式化することで,漸近的にEuclid型なエンドと漸近的に双曲型なエンドの両者を同時に扱うことができる.証明は固有関数に対する先験的超指数減衰評価と超指数減衰する固有関数の非存在の二段階に分けて行われ,ともにMourre型交換子評価が鍵となる.
本講演はE. Skibsted氏(Aarhus大学)との共同研究に基づく.

筑波大学微分幾何学火曜セミナー