新着情報
集中講義 情報数学特論I
科目番号 0AJAD01(数学学位プログラム(博士前期課程))
科目名 情報数学特論I (1単位)
講師 中山 優吾 氏 (京都大学 大学院情報学研究科)
日時 2022年11月14~16日 (14日は13時から、15日と16日は10時から予定)
場所 自然系学系棟 D509
概要 この集中講義では、現代のデータ解析で欠かすことのできない機械学習の手法について、特に、高次元データに対する漸近的性質を学習する。科学と情報化の進展に伴い、多くの特徴量を観測することが可能となった。これに伴い、データの形態はますます複雑化し、データの高次元化が進んでいる。機械学習はこのような高次元データの解析手法として有用であることが知られ、盛んに研究されている。しかし、標本数が特徴量数より大きいという前提が崩れる場合には、従来の手法の見直しが必要となる。そこで、機械学習の基礎理論と高次元統計解析の方法論について学ぶことで、高次元データ解析のための機械学習を学習する。
TWINS履修申請期間 2022年9月6日(火)~11月14日(月)
世話人 矢田 和善
10月5日談話会 川節 和哉(熊本大学)
10月の談話会を以下のように企画しています。
たくさんの方のご参加をお待ちしています。
なお、この談話会は数学フロンティアの対象科目です。
詳細は以下の通りです。
日時:2022年10月5日(水)15:15~16:45
場所:オンライン
連絡先:Scott Carnahan(carnahan@math.tsukuba.ac.jp)
講演者:川節 和哉(熊本大学)
講演タイトル:アフィン頂点代数の表現論
アブストラクト:アフィン頂点代数のうちレベルが自然数のものは、
非同型な既約表現が有限個で尽くされる。
それらは全て(アフィン Kac-Moody リー環の表現として)
可積分表現であり、特に最高ウェイト表現である。
一方、(自然数でないが許容的な) 分数レベルのアフィン頂点代数は、
既約表現を無限個持つが、ある種の有限性を持ち、様々な応用がある。
近年、分数レベルアフィン頂点代数について、可積分表現や最高ウェイト表現とは限らないウェイト表現が注目を集めており、分類理論や応用などが進んでいる。
本講演では、分数レベルのアフィン頂点代数の表現論について概説し、
sl_3に付随する例を中心に、最近の進展を紹介する。
第1回 数理の交差点
以下のように「第1回 数理の交差点」を開催いたします。
数理の交差点は、研究内容やセミナー情報を共有することで数学域とシステム情報工学研究群の繋がりを深める場であると同時に、他分野の方々にもオープンな場として開催される集会です。皆様奮ってご参加ください。
日時:9月22日(木)15:00 --17:20
開催形式:対面・Zoomのハイブリッド
※ Zoomでの参加をご希望の方は9月19日(月)までに坂本(rsakamoto[at]math.tsukuba.ac.jp)宛にご一報ください。20日(火)にZoomのURLをご連絡いたします。20日にZoom URLの連絡が来なかった方は、お手数ですがもう一度、坂本までご連絡下さい。
対面開催地:総合研究棟B棟1階0110室
プログラム
15:00 -- 15:10 開会
15:10 -- 15:40 高野祐一 (社会工学)
「混合整数最適化による線形回帰モデルの最良変数選択」
15:55 -- 16:25 山木壱彦 (数学)
「ベルコビッチ解析空間入門」
16:40 -- 17:10 藪野浩司 (知能機能システム)
「機械システムに生じる非線形現象の解析・制御・利用」
17:10 -- 17:20 閉会
また以下が講演のアブストラクトになります。
数理の交差点_第1回_20220922_アブストラクト.pdf
集中講義 幾何学特論Ⅰ
科目番号 0AJAB01 (数学学位プログラム(博士前期課程))
科目名 幾何学特論Ⅰ (1単位)
講師 納谷 信 教授 (名古屋大学多元数理科学研究科)
題目 ラプラシアン固有値最大化と部分多様体
期間 2022年9月26日(月) 13:00 ~28日(水)
場所 自然系学系棟 D814 (対面実施) D509 に変更します
概要 この集中講義の主題は、「ラプラシアンの固有値を最大化する計量はユークリッド空間へのよい等長埋め込みをもつ」という命題である。 コンパクト多様体において、面積1のリーマン計量をすべて動かしてラプラシアンの第1固有値を最大化する問題(問題A)、およびリーマン計量と体積要素の対(滑らかな測度距離構造)に対する類似の問題(問題B)を考える。問題Aについて、これまでに知られている結果を概観し、とくに、閉曲面上の最大化計量が球面内の極小曲面の誘導計量として実現できるというNadirashviliの定理について詳しく解説する。次に、問題Bについて、リーマン多様体の等長埋め込みとの関係を中心に解説し、Nadirashviliの定理の類似を定式化して証明する。この定理は、問題Bが解けると、よい等長埋め込みが得られることを主張する。
TWINS履修申請期間 2022年7月20日(水)~9月26日(月)
世話人 相山
8月3日談話会 内海 晋弥氏 (学習院大学)
8月の談話会を以下のように企画しています。
たくさんの方のご参加をお待ちしています。
なお、この談話会は数学フロンティアの対象科目です。
詳細は以下の通りです。
日時:2022年8月3日(水)15:15~16:30
場所:オンライン
連絡先:竹内耕太(kota@math.tsukuba.ac.jp)
講演者:内海 晋弥 (学習院大学 理学部 数学科)
講演タイトル:流体問題のための圧力安定化射影有限要素法について
講演アブストラクト:非圧縮粘性流の運動を記述するNavier-Stokes 問題の解を近似する数値解法を考える.流速と圧力が未知関数として現れるという特徴から,数学的な考察だけでなく,近似解を効率的に求解する計算効率の観点からも工夫を必要とする.本講演では,有限要素法と射影法を結合させた手法が主題となる.有限要素法は,応用上現れる領域に対して汎用的に計算可能な数値計算手法であり,数学的にも強固なバックグラウンドがある.ChorinとTemamから始まる射影法は流速と圧力を分離して解くことができる計算効率が良い手法である.本講演では,この射影有限要素法と,流速/圧力を近似する有限要素空間の通常許容される組み合わせについて概観した後,その組み合わせを広げる圧力安定化手法とその意義について解説する.さらに,物質微分の近似法に触れたのち,線形化問題に対する,解の正しさを表す誤差評価を示す.