新着情報

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トポロジーセミナー (6月20日)

日時: 2013年6月20日(木)16:00-17:30
場所: 筑波大学 自然系学系D棟 D509

講演者: 松下尚弘 氏 (東京大学大学院 数理科学研究科)

講演題目: グラフの被覆写像と基本群の理論

アブストラクト:
本講演では、正の整数rに対し、グラフのr-被覆写像とr-基本群に関する定義を述べ、その性質について述べる。r-被覆写像はグラフの写像の一つのクラスであり、r-基本群は基点付きグラフに対して定義される群である。これらの間にはトポロジーにおける被覆写像と基本群との関係と類似の関係が見られる。またこれらはグラフの組合せ論的な性質を反映しており、特に2-基本群はグラフの彩色問題に関連が深い、Lovaszの近傍複体の基本群と密接に関係している。

微分幾何学火曜セミナー (5月28日)

日時: 5月28日 15:15~16:45
場所: 自然系学系棟 B627

講演者: 三石 史人 氏 (東北大学 理学研究科)
タイトル: 距離空間の局所リプシッツ可縮性と整数係数カレントのホモロジー

概要:
距離空間の局所リプシッツ可縮性はとても基本的な性質で、例えば、ノルム空間、CAT空間、グラフ、アレクサンドロフ空間、(さらにこれらに局所的に双リプシッツ同相な空間)など、距離空間の幾何学の多くの対象がこの性質を満たしている事が分かります。Ambrosio と Kirchheim は2000年に距離空間の中のカレントを定義し、その基本的な性質を調べました。特に、距離空間 X の中の整数係数カレントでコンパクト台を持つもの全体は鎖複体をなします。私はもし X が局所リプシッツ可縮ならば、いま述べたカレントの鎖複体のホモロジーと 特異ホモロジーと特異リプシッツホモロジーが自然に同型である事を示しました。証明には cosheaf という sheaf の双対概念を使います。講演ではこれらについて報告致します。

数学談話会のお知らせ (5月16日)


以下のように数学談話会を開催します。皆様のふるってのご参加を
お待ちしております。

日時: 2013年5月16日 15:30~16:30 (※15:00よりティータイム)
場所: 自然系学系D棟509号室
講演者: 青木敏氏 (鹿児島大学)
講演題目: 計算代数手法の実験計画法への応用
講演概要: グレブナー基底理論の統計学への応用は、ここ20年ほどで急速に
注目を集め、計算代数統計として新たな一分野となりつつある。
実験計画法は、その最も初期の話題のひとつである。特に、多因子
の一部実施計画の理論については、計画点の集合を、それを零点とする
多項式の集合(計画イデアル)として表現し、その生成系やグレブナー
基底に注目することにより、さまざまな結果が得られている。
本講演では、主に2水準、3水準の一部実施計画で得られたデータの
解析に、グレブナー基底の理論が利用できることを示した、講演者らの
最近の研究を紹介する。
 

解析セミナー(5月15日)

下記のように,解析セミナーを行います.

日  時: 5月15日(水) 15時30分~17時

場  所:  自然学系棟D棟 509 教室 

講 演 者: Francisco-Jesus Castro-Jimenez 氏(University of Seville)

題  目:  ``Gevrey solutions and integrals of exponential type for irregular hypergeometric systems"

講演要旨:
I will review some results (obtained by M.C. Fernandez-Fernandez) about
the irregularity complex of a A-hypergeometric system with respect to
coordinate hyperplanes and I will also treat integral representations of
Gevrey solutions in the case of a one row matrix $A$. These last results
are part of a joint work with M. Granger.

代数特別セミナー (4月22日)

日時: 4月22日(月) 16:30 ~ 17:30
場所: 自然系学系棟 D814

講演者: 金子 元 (日大理工・学振PD)
タイトル: 代数的数のβ-展開について

アブストラクト:
1より大きい実数βに対して、実数のβ-展開と呼ばれる数系が知られている。β-展開は、実数の10進展開を一般化したものである。この数系を研究することにより、実数のディオファントス近似の性質を知ることができる。ところが、具体的に与えられた実数をβ-展開する際に現れるdigitについて、知られている事実は少ない。例えば、βがSalem数である場合、有理数のβ-展開が周期的であるというSchmidtの予想があるが、未解決である。本講演では、βがPisot数またはSalem数である場合に、β-展開に現れるdigitを考察する。特に、代数的数のβ-展開について得られた結果を述べる。


連絡先 秋山茂樹(4395)